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ヘルペスはウイルスが原因で感染する性病です。ヘルペスが皮膚や粘膜に感染すると、水膨れができます。ヘルペスウイルスは感染後、細胞の中に隠れており、症状は出てこないのですが、免疫力が低下した場合に、症状が突然現れてしまう場合もあります。

性器ヘルペスの場合は、性器やお尻の周りの皮膚に赤いブツブツとした発疹や水膨れ、ただれができる性病で、性交渉などで感染すると、2日から12日後ぐらいに発症します。初めて感染すると、症状が重く、強い痛みや発熱などがありますが、再発した場合は、症状が軽くすみます。性器ヘルペスは、感染してもすぐに症状が治まるため、自分が性器ヘルペスに感染していることを知らずに他人にうつしてしまう場合もありますので、注意が必要な性病です。

ヘルペスの原因は?どのように感染する?

ベッド中のカップル 性器ヘルペスの原因は、性行為によるものがほとんどです。感染経路はヘルペスウイルスを保持する人と性行為を行うことで感染します。セックスやアナルセックス、オーラルセックスによって感染します。

ヘルペスの症状がある場合は、性行為を控えることが大切です。唇にもヘルペスはできますので、口回りにヘルペスが出来ている場合は、オーラルセックスが感染経路となっているケースもあります。

口の周りに水泡ができており、水泡の膜が破れると、中にヘルペスウイルスの含まれた液が溢れ出し、それがオーラルセックスによって性器に付着することによって、感染しやすくなります。性器や周辺の皮膚や粘膜部分は、性行為によって摩擦などの刺激で皮膚表面に傷がついてしまう場合もあります。

こうした傷がある時に、性行為をすると、ヘルペスに感染しやすくなります。ヘルペスの症状が出ていない場合も、ウイルスの排泄が行われている可能性がありますので、ヘルペスのキャリアがある方と性行為を行う場合は、普段からコンドームを使用して性行為をした方がよいでしょう。

また傷がある時や、体調が悪い時、風邪をひいている時は、免疫力が低下しているため、ヘルペスウイルスに感染しやすくなりますので、性行為はしない方がよいでしょう。また不特定多数のパートナーとの性行為は避けた方が、感染のリスクを下げることができます。

もし、自分のパートナーがヘルペスウイルスを持っている場合は、相手の体調やヘルペスの症状が出ていないかどうかを知ることで、感染リスクを下げることができます。パートナー同士でウイルスをうつし合うことのないように気をつけましょう。

また性器ヘルペスの感染経路は母体からというケースもあります。胎内感染による先天性感染症と産道感染などによる新生児ヘルペスになる可能性があります。原因となるウイルスは、単純ヘルペスウイルス1型、2型で小頭症、水頭症などの中枢神経が異常になるケースもごくまれですが起こりうることです。

出産する時に、産道でヘルペスウイルスが増殖してしまうと、赤ちゃんが新生児ヘルペスを発症する可能性があります。妊婦健診でも、最初の方に、ウイルスを保菌していないかどうかを調べます。経胎盤、上行性、産道に垂直感染をきたす場合もありますので、注意しなければなりません。

特に母体が初感染である場合は、外陰部潰瘍からのウイルス排泄量が多くなるため、3割から6割の可能性で、産道感染が感染経路となり、新生児ヘルペスになる可能性になるため、帝王切開で出産を行う場合がほとんどです。

もし産道が感染経路となり、全身型の新生児ヘルペスになった場合は、生後1週間以内に水泡などの症状が現れ、多臓器不全となり、死亡する場合もあります。他にも中枢神経型の症状が現れた場合は、生命の危険はありませんが、神経学的後遺症が残ったまま成長していく場合もあります。早期発見、早期治療を行うことで、後遺症のリスクを下げることができるでしょう。

性器ヘルペスは、自分がもし感染していたら、感染経路が自分にあることを強く認識しなければなりません。もし自分がなっていたら、パートナーにも治療の必要があります。将来、子供が新生児ヘルペスになる可能性もありますし、不妊症の原因になる場合もありますので、カップルで治していく必要があるでしょう。

ヘルペスの症状は男女で異なる

ヘルペスに感染したカップル 性器ヘルペスの症状は男女で症状の違いがあることを知っておく必要があります。性病の中では、比較的多いもので、性的な接触によって、皮膚や粘膜部分にウイルスが感染し、水膨れや発疹が現れる性病です。

日本国内だけでも推定年間72,000人が感染しており、特に20代以降の性的活動の多い男女がなりやすい性病で、男性よりも女性の方がかかりやすい性病です。特に初感染は、男性とは違い女性の方が重篤化しやすく、感染してから感染部位に水膨れが出来、やがてつぶれて皮膚がただれたような潰瘍が沢山出てきますので、このような症状が出てきた場合は、性病の性器ヘルペスを疑った方がよいでしょう。また性行為を行ったパートナーがキャリアである可能性が高くなります。

男女での症状の違いについてですが、男性の場合は亀頭や陰茎体部、肛門周囲、直腸粘膜、太ももやおしりにヘルペスが出来やすくなります。最初は、患部の表面に、むずかゆさや、ヒリヒリとした刺激のようなものを感じ、2日ぐらい経過すると、痒みのある赤い発疹や水膨れが出来、水膨れが大きくなると潰瘍ができ、強い痛みや熱が出る場合もあります。太もものリンパが腫れ、痛みを伴うケースもあります。

女性の場合は、外陰や腟の入口とおしりにヘルペスができます。症状がひどい場合は、子宮頸管や膀胱まで感染している場合もあります。男女ともに症状は似たような症状が現れてきます。女性の場合、症状が重篤化してしまうケースがあり、ウイルスが髄膜まで達してしまうと、髄膜炎を引き起こし、激しい頭痛や排尿困難、便秘などがある場合もあります。

男女ともに一度性器ヘルペスに感染すると、何度も再発する場合もあります。初感染は症状が重くなる傾向がありますが、再発後は、小さな水膨れができたり、潰瘍ができることもありますが、いずれも軽くすむ傾向があります。また何度も再発を体験していると、自分で、もうすぐヘルペスの症状が出てくるのを予見することができるようになってきます。

体調がなんとなく悪い時や、風邪をひいて、身体がだるいと感じている時に、一度ヘルペスが出来てしまった部分が、なんとなくムズムズとした違和感やピリピリとした皮膚の刺激を感じるようになってきます。こうした症状を感じ始めたら、水膨れや発疹などのヘルペスの症状が出てくる前に、病院で診てもらうとよいでしょう。

ヘルペスは症状が出てきてから、治るまでに時間がかかりますので、とても厄介な性病です。最初は患部が一つだけだったにも関わらず、水泡が破れ、中のウイルスを含んだ液が周辺の皮膚につくだけでも、周辺にヘルペスが広がっていく可能性があるため、完全に治るまでさらに時間がかかります。

そのため、できるだけ症状が軽いうちに、病院で内服薬や塗り薬などを貰い、早期に治すように心がけましょう。またヘルペスの症状が出ている間は、他人にうつさないようにすることも大切です。

ヘルペスの種類は8種類もある

ヘルペスは人が最も感染しやすい性病の一つですが、その種類は8種類あります。感染するウイルスによって症状や感染する部位などに違いがあります。

単純ヘルペスウイルス1型と単純ヘルペスウイルス2型

口唇や性器ヘルペス、脳炎を引き起こす原因のヘルペスには、単純ヘルペスウイルス1型、性器ヘルペス、新生児ヘルペスの原因となるのは、単純ヘルペスウイルス2型です。この二つは比較的かかりやすいごくありふれたヘルペスウイルスでしょう。

水痘・帯状疱疹ウイルス

水痘、帯状疱疹、髄膜炎、脳炎の原因となるものには、水痘・帯状疱疹ウイルスがあります。これは水ぼうそうのウイルスで、子供の時に感染すると、長い潜伏期間を経て、大人になってから、帯状疱疹として現れることもあります。

加齢やストレス、過労が引き金となり、大人になってから帯状疱疹に悩まされることもあります。50代以降に発症しやすいのですが、発症するのは1度のみで、再発を繰り返すことはほとんどありません。普段から疲れやストレスをためないようにすることが大切です。

EBウイルス

日和見リンパ腫、伝染性単核症、上咽頭癌の原因となるのは、EBウイルスです。発見者であるEpstein-Barrの名前がウイルス名になっています。免疫細胞の1つであるB細胞に感染し、人から人への唾液で感染します。今のところ特効薬はありませんが、免疫不全の人が感染すると重篤化する場合がありますので、抗ウイルス薬で治療を行います。

サイトメガロウイルス

脳炎、網膜炎、肝炎の原因となるサイトメガロウイルスは、成人の6割が感染しているウイルスで、感染しても無症状です。しかし妊娠中にこのサイトメガロウイルスに感染すると、流産や死産、新生児脂肪のリスクがあります。母体内に感染した場合は、神経系、特に聴覚神経系の障害が残る場合がありますので、注意が必要です。

ヒトヘルペスウイルス6

突発性発疹、壊死性リンパ節炎の原因ウイルスになるのはヒトヘルペスウイルス6です。子供がかかりやすいウイルスの一つで、突発性発疹が起こることもあります。感染後高熱が2、3日続き解熱後、赤い発疹が身体全体に現れます。重症になることはありませんが、乳幼児がかかりやすいウイルスの一つです。生後5か月まではウイルスに感染している可能性が低いのですが、生後半年から多くなり、1歳を過ぎると100%の保有率があります。

ヒトヘルペスウイルス7

突発性発疹などの原因となるヒトヘルペスウイルス7です。ヒトヘルペスウイルス6も7も、健康な成人の唾液から、高確率で採取することができるウイルスです。子供の時に初感染しますが、感染後は心配することはありません。

ヒトヘルペスウイルス8

カボシ肉腫などの原因となるのは、ヒトヘルペスウイルス8です。このウイルスは8番目に見つかったため、ヒトヘルペスウイルス8という名前が付けられています。このウイルスの感染経路は、現在のところ正確には把握できていませんが、男性の同性愛性的接触者に高確率で感染していることが解っています。アナルセックスや唾液から感染するのではないかと推測されており、一度感染後、ウイルスは体内で生涯潜伏します。健康な人は、感染後、発症しないのですが、エイズを発症した場合、免疫不全になると、カポジ肉腫を発症する可能性が高まります。

性器ヘルペスの治療には抗ウイルス薬が有効?

性器ヘルペスに感染した場合には、治療法は、ウイルスの増殖を抑えるために、抗ウイルス薬を用います。飲み薬や塗り薬を使用して治していきます。抗ウイルス薬には色々と種類があり、日本国内では、医師の処方を必要とする薬品にしていされていますので、性器ヘルペスに感染したら、病院で治療をしてもらう必要があります。抗ウイルス薬のゾビラックスは性器ヘルペス再発を抑制する効果があるので処方されるとよろしいでしょう。抗ウイルス薬は、薬局などでは販売されていませんので、性器ヘルペスの症状が出た場合は、すぐに病院で診てもらうようにしましょう。

急性型の性器ヘルペスの場合には、効果的な内服薬を使用して、症状を緩和させていきます。症状が軽い性器ヘルペスの場合は、軟膏が処方されます。治療薬は、症状によって薬の種類を変えて処方されていきます。1日、2回程度、内服薬を服用する場合もあれば、1日5回内服薬を服用しなければならないものなど、薬の成分によって服用回数にも違いがあります。

性器ヘルペスに感染した場合、自己判断で別の薬を使用して治そうとすると、ウイルスが周辺の皮膚に広がってしまったり、症状が悪化する恐れもありますので、必ず医師に見せることが大切です。性器ヘルペスは自分では完全に治していくことができませんので、恥ずかしがらず医師に見せることも大切でしょう。

性器ヘルペスに感染していると病院で診断された場合は、治療法は5日から10日の間、内服薬を必ず決められた期間、最後まで飲み切ることが大切です。症状が出ている患部については軟膏を塗り塗布する治療法が行われます。患部が治ったら、病院での治療は完了になりますが、性器ヘルペスに一度かかると、その後1年以内におよそ80%の方が、再発する可能性があります。

そのため、一度、性器ヘルペスに感染したら、身体の免疫力が低下した時に再発する可能性が高くなるため、十分な体調管理が必要になることでしょう。規則正しい生活を送るとともに、栄養バランスのよい食事をきちんと三食食べて、体調管理を徹底する必要があります。何度も再発してしまう方は、病院で再発抑制療法という治療法を行います。

一年間の間に6回以上繰り返す方が、対象者であり、一日一回抗ウイルス薬を服用し続けることで、性器ヘルペスの症状が出る前に、ウイルスの増殖を抑制する効果があります。またこの治療法を行うことで、性器からのウイルス量が減少するというメリットがありますので、パートナーに性器ヘルペスを感染させるリスクが低くなることでしょう。

またこの治療法を行うメリットがまだあります。それは、万が一、再発した場合、抗ウイルス薬を服用し続けることによって、症状が軽く抑えられますので、治療期間が早くなるということです。こうした治療法は、世界50か国以上で行われており、20年という長い期間、治療の安全性と有効性が認められています。日本国内では、性器ヘルペスの治療法は保険適用診療になっているため、医療費も安く抑えることができるでしょう。